2014年1月24日金曜日

Gib einen Kuss Klimt (クリムトに接吻を)

ハプスブルクの歴史を堪能しながらも、もう一つの旅の目的はクリムトの絵画。金に彩られた男女が官能的に絡み合ってキスをする彼の代表作「接吻」は日本でも有名ですね。2012年がクリムトの生誕150周年を祝う「クリムトイヤー」(生誕150周年ってなんか中途半端な気も・・・)ということで、その頃から行きたいなぁと思っていました。その時期には、まさか自分が隣国ドイツに留学するとは思いもしませんでしたが。

というわけで今回は、ウィーンの美術館巡りの話。


①レオポルド・ミュージアム
ミュージアム・クォーターといういくつかの美術館が集まった施設内にあるレオポルド・ミュージアム。今回の旅で最初に訪れたのがこの美術館でした。





「生と死」
「Am Attensee」(アッテン湖)1900年
水を描いた絵が好きです
クリムトがウィーン大学の各学部のために描いた連作
「法学」
「医学」
 ②美術史博物館

ヨーロッパで入館するのに並んだのは初めて。とはいえ館内は広いので、入ってしまえばストレスは皆無。ここにはクリムトの絵画はなく、ホールの壁画に彼の作品があります。


前述のクリムトイヤーには、これを近くで見るために足場が組まれたとか 
中央のアーチ部分です
 ③ブルク劇場

まだ当時24歳、無名だったクリムトが弟と友人と3人で天井画を手掛けたのがブルク劇場。曜日限定で、クリムトの天井画を特集するガイドツアーが開催されており、それに参加しました。


  

クリムト「ロミオとジュリエット」

上のギリシャ演劇の絵もクリムトの作品

当時無名でお金もなかった彼らはモデルを雇うお金もなく、
ジュリエットは妹、ロミオは弟・・・と自身や家族友人に頼んでモデルをやってもらったとか



彼らの下絵も残っています
ブルク劇場の舞台
この3人の男たちのモデルはクリムト兄弟とその友人
自分たちまで登場するとは


③ヴェルベデーレ宮殿
クリムトの「接吻」があるのがここ。上ヴェルベデーレと下ヴェルベデーレに分かれており、入館料も安くはないので私は上館のみ。館内は残念ながら写真撮影禁止。
クリムトのコレクションはもちろん、他にもモネ、シーレ(シーレもウィーン出身の画家で今回の旅行で初めて知りましたが、気に入りました)など見ごたえのある作品がたくさん。何がびっくりしたって、ダヴッドの「ナポレオンの肖像画」があったこと。あの馬にまたがっている有名なやつです。まさかここでお目に描かれるとは・・・後で調べてみたところ、同じ構図で3枚ほど描かれたそうな。

「接吻」は思っていたより大きかったです。10分ほどぼーっと前に立っていましたが、涙が出そうになりました。ついに見たぞ。



ウィーンの市街を見渡せる庭園の美しさも有名



④劇場美術館
ここを見つけたのは本当に偶然・・・時間があったのでふらっと立ち寄ってみたら、クリムトの絵画もありました。




⑤ウィーン・ミュージアム・カールスプラッツ
毎月第一日曜日は無料。わーい! 思った以上に展示も多く、見ごたえのある美術館でした。





日本もヨーロッパもそれぞれにいいところがありますが、美術館文化はヨーロッパの完勝。

2 件のコメント:

  1. ほんとにそう思います。美術そのものは日本にもいいものがたくさんあるのに、美術館、となると、圧倒的に見劣りしてしまうのはなぜだろう・・・

    ウィーンに以前行ったのは10年近く前。その時は急ぎ足で有名どころだけ見て回ったので、こんなにじっくり美術に触れて旅しているのはうらやましいです^^

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    1. 日本も倉敷の大原美術館や上野の美術館群はすごいんですが・・・こう、絵画でどどどっと埋まった豪華な洋館を見ると、この雰囲気は日本には持って帰れないなぁといつも思います。

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