私は東京生まれ東京育ちなので、「海が近くにないと落ち着かないんだよね」という海辺育ちの方とは話が違うのですが、なぜか水辺が好きで、水の近くに住むのはずっと憧れでした。川でも、海でも。ハンブルクが港街というのも、留学先としてハンブルクを選んだ理由のひとつ。
既に何度か訪れている倉庫街からツアーはスタート!
港から運ばれてくる積み荷を保管するための倉庫として使われていた場所と聞いていましたが、更に前にはびっしり密集した集合住宅だったのだとか。倉庫街のすぐ近くに今も教会がありますが、半ば強制的にここの住人たちが追い出されてしまったために、その教会に所属する信者がいなくなってしまうという困った事態に。今ここでは「ハーフェン・シティ」というヨーロッパ最大の再開発事業が行われており、再び住人が増えるだろうとのこと。カタリーナ教会、よかったねと言ってあげたい。
新しい地元信者をお待ちしています(by.教会) |
素敵な赤いレンガの建物が続きますが、第二次世界大戦時のハンブルクへの空爆でこの倉庫街も50%が壊滅したそうです。その時の爆撃の跡が、今も壁に残っていました。
爆撃の跡 |
倉庫街でのみ、階を表すのみ「Bode」という単語が使われているそうな |
倉庫街すべての建物の暖房設備を担っていた、ボイラーの役割をする建物 |
再開発中のハーフェン・シティについての小さな展示室もありました。思ったより観光客が多かったことにびっくり。東京では埋立地や再開発事業はあまり珍しくないけれど、ここハンブルクのハーフェン・シティはヨーロッパ最大の再開発事業ということで、それだけで立派な観光地となっているようです。
茶色が新しく開発した部分 |
ハーフェン・シティといえば、完成しない新しいコンサートホール「エルベ・フィル・ハーモニー」も有名。完成期日が延ばしに延ばされているものの、資金不足から工事がなかなか進まないんだとか。来年の春の演目が既に出ていたので、あと半年で完成できるのかな?
この建物も昔の6階建ての古い倉庫を利用したものだとか。茶色い旧倉庫部分の上に、変な形の現代建築風な部分が乗っかったような、不思議な形です。
コンサートホール内の完成模型図 |
あと半年、頑張れ! |
ドイツの紅茶メーカー、メスメア(Meßmer)のティーハウスで休憩した後は、再び港沿いを散歩。
ベルリンの壁がなぜかここに! |
倉庫街についての博物館があったので、そこも覗いてきました。
運河から直接上の階へ荷物を入れる、昔の倉庫街の様子 |
コーヒー豆をローストする機械 |
昔のポスト |
半日歩き回って充実した港ツアーの最後は、ずっと探したかったこの方。15世紀に北ヨーロッパの海を荒らしまわり、ハンブルクで処刑された海賊シュトルテベッカー!
「神の友人、世界の敵」というキャッチコピーがかっこいい |
更に、近年になり中世の処刑場だった場所から見せしめのため頭に釘が打たれた頭蓋骨が発見され、推定年数が彼の時代と重なるため、「シュトルテベッカーの頭蓋骨ではないか」と話題になり、ハンブルク歴史博物館に展示されていました。ところが今度はその博物館から彼の頭蓋骨が盗まれるという事件が発生。多額の懸賞金が賭けられ、今も捜索中です。
死後500年経ってなお、「お尋ね者」のシュトルテベッカー。ハンブルクの影の有名人。
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