2013年8月15日木曜日

die Stadt Celle und KZ Bergen-belsen (ツェレの街とベルゲン・ベルゼン強制収容所)

日本は今日、68年目の終戦記念日ですね。
テレビがないので正確にはわかりませんが、ドイツでは至って普通の一日のよう。あの第二次世界大戦で最後まで戦い残っていたのが日本というのも、改めて考えてみると重い事実。

8月は日帰りで色んな街を見に行っていますが、先日訪れたのがCelleという街。
ハンブルクから電車で2時間ほどの小さい街ですが、木造のメルヘンチックな建物がたくさん残っていることで観光客に人気の街だとか。



ツェレ城




















 

しかし今回ここを訪れた目的は可愛らしい街ではなくて、ツェレの更に先、Belsen(ベルゼン)という村の近くにあるベルゲン・ベルゼン強制収容所跡地。アンネ・フランクが姉とともに送られ、最期を迎えたことで有名な収容所。







 ここは連合軍の中でもイギリス軍によって解放されたため、解放当時の映像資料や写真がたくさん残っており、隣接された資料館で見ることができます。有名な、ブルトーザーで大量の遺体を処理する映像はここで解放直後に撮られたもの。私もいくつか収容所を見学し、文字資料では当時の様子をたくさん読んできたので今更何を見聞きしても驚かないと思っていましたが、この映像資料はなかなかショッキングなものでした。
 
骨と皮だけの死体の山、山、山。それを片付けるブルトーザー。
それに対比して、連行されてなお強気に振る舞うナチスの収容所の女性看守たちと親衛隊員。

 中でも、ナチスの親衛隊たちがユダヤ人の埋葬に従事している映像。裸で痩せこけたユダヤ人の遺体を担ぐナチスの親衛隊たち、そしてそれを笑いながら見守り、記録する連合軍兵士・・・なんだろう、この光景は?勝者と敗者、そして犠牲者。

この収容所はガス室はなかったものの、その管理状態の劣悪さから感染症が蔓延したため解放後に焼却処分され、今はほとんど何も残っていません。


かつてバラックがあった場所
 大量の遺体を埋葬した、巨大な塚がいくつもありました。そこにはただ、「1000人ここに眠る」「2000人ここに眠る」・・・と書いてあるだけ。資料館で見たブルトーザーの映像を思い出し、「ここはもはやかつての収容所跡地ではなく、巨大なお墓なんだ」と感じました。

 鬱蒼とした森の中に、大きな塚と個人の墓石、巨大なオベリスクが建っています。その雰囲気に圧倒されて、今回は写真を撮る気になれず帰ってきてしまいました。



 ちなみに、2012年までは夏季限定でハイデ観光用のバスが通っており、これを利用して収容所跡地まで行くことができたようですが、今年(2013年)は残念ながら廃業!

友人2人との旅だったので、ツェレからベルゲンまでバスで行き、そこで観光案内所で教えてもらったタクシーを呼びました。ベルゲンから片道15€ほど。

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