2013年4月16日火曜日

der Unterricht des Japanologie(ドイツで日本を学ぶということ)

今日は大学での授業の話。
私の日本での専攻は歴史学(ドイツ現代史)ですが、留学の受け入れ先はアジア・アフリカ研究所内の日本学(Japanologie)です。日本語が分かる教授陣(日本人もいらっしゃいます)に日本語を学ぶドイツの学生がいるので、語学が不十分なまま留学する私のような場合、非常に心強い環境。

大学のキャンパスの一部。広すぎて迷う。

まずはドイツ語に慣れなくては!ということで、ドイツ語のクラスの他に、Gasthörer(聴講生)としてJapanologieの講義に潜り込んでます。ドイツの大学での授業は、大教室で教授が一方的に話すVorlesung(講義)とプレゼンやディスカッションが行われるゼミ形式のものがあります。10月からのWintersemester(いわゆる後期)には私も史学科のゼミに参加したいな・・・!と思いながら、必死に語彙を増やす作業にひたすら取り組む毎日。

今日私が聴講したのは、
Gesellschaft in Japan(日本社会)とGenji Monogatari(源氏物語)。どちらも学生によるディスカッションとプレゼンが主の様子。
正直、Japanologieというとアニメや漫画といったサブカルチャーのイメージしか、日本人の私でも持っていなかったです。日本について学ぶって、何してるんだろう?外から日本を見たことがなかったので、ドイツ語の勉強のためといいつつなかなか興味深い。

前者の授業の本日のプレゼンテーマは "Stratifikation in Japan" 
ずばり、「日本における社会階層」上、中の上、中の中、中の下・・・という収入による社会区分が時代とともにどう推移するか、外国と比較するとどうなのか、などなどなど。特に報告者の学生さん(指定のテキストがあるのかも)は女性の社会進出に問題意識を持ったようで、時間をオーバーしながら力説してました。

男性の収入を100とした時の女性の収入は、

日本:60.2 ドイツ:84.9 アメリカ:74.8 (1995年データ) だそうで。(!)これはゆゆしい数字。
提示された発表後のディスカッションテーマは
「人口の変化から、日本の社会階層はどのような影響を受けているか?」
「日本における社会的不平等はどのように改善されうるか?」

この同じレベルを、ドイツについて、日本で学んできたのか自分は?と自問自答してしまうほど、専門的かつ高度な内容でした。ドイツ語・英語・日本語のテキストを駆使して学部生がこれやってます。

源氏物語のテキスト

源氏物語は大学院生の必修だそうで、もっと専門的。
Hentaigana(変体仮名)なんて、私も思わず辞書を引いてしまった。今日は特に敬語について学ぶ回だったので、「たまふ」「はべる」などなど私たちも古文の授業で泣かされた尊敬・謙譲・丁寧語の識別をやっていました。天皇はKaiserなのか。かっこいいな。(ここでも語彙を増やすべくメモ)
日本についての講義なら、ついていけるかな。という当初の私の目論見。そんな甘いもんじゃねーぞJapanologie!

ドイツで日本を学ぶということ。

ドイツでドイツについて学びに来たわけですが、これもまた一興。


0 件のコメント:

コメントを投稿