ここのバレエ団の振付師がJohn Neumeierという人で、世界的に有名なんだとか。バレエは日本で年に一度観るか観ないか程度の興味しかなく、しかも彼のバレエはモダンバレエが多いので少し敬遠していたのですが、今回は有名な「白鳥の湖」ということで。
結論・・・・素晴らしかった!!!
私はこれまでの人生で見たバレエの中で一番感動しました。
すべての舞台作品、といってもいいかもしれない。バレエの技術云々は素人なのでよくわかりませんが、舞台の構成やストーリーが素晴らしかった。バレエは踊りを見せるものだと思っていたけれど、これは言葉を使わない「総合芸術」なんだなぁと気付かせてくれる作品でした。
ある高貴な身分の若者が、「気が狂っている」という扱いを受けどこかに幽閉されている、という設定で物語が始まります。そしてその若者の「空想」として白鳥の湖の物語が展開していき、時折彼が正気に戻ると再び「現実」に戻ってきて・・・と、ストーリーに合わせて古典バレエとモダンバレエも交互に盛り込まれていました。
この若者の「正体」が分かった時の驚きたるや。思わず唸ってしまいました。
皆さんエレガントにドレスアップ |
緞帳。とてもきれいな青が印象的 |
ここ州立劇場は、開演30分前に残席があると学生券として格安で販売するサービスがあります。今回はそれを利用して、前から3列目(!)の席で15€という格安価格で観ることができました。このチケットの買い方が分からず、何度もチケットブースに足を運んでは
「まだです」
「まだですから」
「もうちょっと待ってね」
と最後のほうは失笑されながらも待った甲斐があったというもの。
さらに!
私たちの2列前、つまり最前列の端の席に開演直前、客席が暗くなり始めたタイミングで全身白いスーツのダンディなおじさまが着席。その方の素敵な着こなしと身のこなしに思わず顔を見ると・・・
John Neumeier本人でした・・・!
今年は彼の監督就任40周年らしく、ハンブルクの街中に彼のポスターが貼ってあるので、顔を見た瞬間の驚きといったら。私同様気付いた周囲のお客さんもざわめいていたので、間違いないなぁと。舞台最後には壇上に上がって、出演者のみなさんと一緒に挨拶していました。
カーテンコースの一幕。中央の男性がNeumeier氏 |
いやはや、いいものを観た。